秋からの土づくり・輪作の実装ガイド
お疲れさまです。ぼくです。
夏の収穫シーズンが一区切りすると、次に目を向けるのが「来年どんな土にするか」という土づくり。秋からの3ヶ月、実はここが一番手をかけると効く時期だと感じています。輪作と緑肥の組み合わせなら、農薬や化学肥料の負担も自然と減ることが多いので、飛騨の農家さんたちが実際にやっている例を少し紹介したいんです。
土壌診断から始める理由
「来年も同じ肥料で大丈夫」と進めてしまいがちですが、実はほとんどの畑では年ごとに土の成分が変わっています。特に連作が続いた畑は、特定の養分が減っていたり、逆に過剰になっていたり。岐阜県の農業技術センターでは秋から冬にかけての土壌診断を推奨していて、ぼくがお会いした飛騨の農家さんも「診断結果があると肥料の量を調整しやすい」とおっしゃっていました。
手順としては、9月中に土のサンプルを複数地点から採って出すだけ。結果は2〜3週間で戻ってくることが多いです。その数字をもとに「リン酸が足りてない」とか「カリが多めだから調整しよう」という判断ができるんですね。
輪作計画を立てる=3年サイクルで考える
輪作というと難しく聞こえますが、「ナス科のあとはマメ科」くらいの簡単ルールでもだいぶ違ってきます。飛騨の野菜農家さんの例ですと、1年目がトマト(ナス科)、2年目がエダマメ(マメ科)、3年目が葉菜類(アブラナ科)という3年ローテーションをしている方がいました。
このパターンのいいところは、マメ科のエダマメが土に窒素を固定するので、3年目の葉菜類のときに肥料が少なくて済むということ。それに病害虫も「ナス科の病気がいない年」が挟まるので、防除の手間も自然と減ります。
秋のうちに来年・再来年の作目を決めておくと、緑肥の選択肢も広がるんです。
秋冬の緑肥=「働く肥料」の活用法
秋から冬にかけて、秋冬野菜を作らない畑に緑肥を入れる農家さんが増えています。ぼくが見かける例では、ヘアリーベッチやクローバー、あるいはライムギを9月末〜10月初めに播いて、冬を越させるというやり方。
冬の間、根が深く張るので土の団粒化が進んで、春には耕しやすくなるんですね。そしてそのまま土に鋤き込むと、有機物が増えるので微生物も増えやすくなる。ラベルに登録内容が記載された既製品も売られていますので、購入の際は必ず確認してみてください。
ただし、予算や手間を考えると「すべての畑に」とはいかない場合も多いはず。その場合は、特に連作が長かった区画や、来春に根菜を植える予定の畑など、優先順位をつけて選ぶやり方もあります。
実装のスケジュール感
9月中旬から10月初旬:土壌診断のサンプル採取・提出。輪作計画の確認。
10月初旬から中旬:緑肥の播種。麦類なら刈り取った後の畑に直播きする農家さんも多いです。
10月下旬から冬:緑肥が根を張る期間。特に冬場の降雨は根張りに好都合です。
2月から3月:診断結果をもとにした肥料準備。緑肥の鋤き込み(春先で大丈夫です)。
来春から、土の変化を感じながら作付けをするという流れになります。
飛騨の気候にあった工夫
飛騨は冬の降雪が多いエリア。その分、秋冬に深く根を張った緑肥は、春の融雪後に腐植になりやすいという利点があります。逆に、雪解け直後から作付けたい場合は、緑肥の鋤き込みを1月中にやってしまう農家さんもいるほどです。
ぼくは「自分の畑と気候に合わせてアレンジする」という柔軟性が、農業の現場では何より大事だと感じています。秋からの土づくりが、来年の作業ぐんと楽にしてくれる。その手応えを一度経験すると、毎年の楽しみになるんじゃないでしょうか。
土づくりや肥料の具体的なご相談があれば、いつでもお待ちしています。
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