夏の農薬散布、失敗しない5つのコツ
夏の農薬散布は『いつもの感覚』では失敗します。気温・湿度・風が冬場と大きく異なるため、散布方法も工夫が必要です。ぼくから飛騨・岐阜の農家さんへ、安全と効果を両立させるポイントをお伝えします。
時間帯が全てを決める
夏は「朝6時~8時」「夕方17時~日没後」の散布をおすすめします。気温が28℃を超えると、薬剤が揮発しやすくなり、本来の効果が減ってしまいます。特に15時~17時の日中散布は避けた方が無難です。
湿度も重要です。露がある朝方は薬剤が葉面に付着しやすく、效果が高まります。一方、風速3m/s以上の風の強い時間帯は、薬剤がドリフト(飛散)して隣の圃場へ流れるリスクがあります。散布前に必ず風向き・風速を確認してください。
ラベルの登録内容を改めて確認する
夏期の用量・倍率は春や秋とは異なります。「通常500倍」と書いてあっても、高温期には薬害が出やすいため濃度を下げるべき場合もあります。逆に、発生が激しければ濃度を高める製品もあります。必ずラベルを読み直し、夏期の使用基準を確認してから混合・散布してください。
また、複数の農薬を混合する際も、相性確認は欠かせません。「単用なら問題ないが、混合すると薬害が出る」という組み合わせも存在します。
散布間隔を病害虫に合わせる
予防的な散布なら7~10日間隔ですが、病害虫が発生している場合は5日間隔で対応する農家も多いようです。夏場は生育速度も活動も早いため、「発生に気づいてから」では手遅れになることも。定期的に圃場を巡回し、早期発見を心がけてください。
安全装備は「面倒さ」が身を守る
夏は熱中症と農薬中毒を同時に防ぐ必要があります。
・ゴム手袋と目を守るゴーグル、N95以上のマスク
・長袖・長ズボン・帽子
・タオルと飲料水を常備
散布後は手と顔をよく洗い、衣類は別洗いしてください。農薬は皮膚からも吸収される製品が多いため、侮れません。
散布後は圃場への出入りを最小限に
散布した日は、その圃場への出入りを避けてください。ラベルに書かれた「収穫前日数」を守ることが食の安全につながります。また、散布直後に大雨が降ると薬剤が流れるため、天気予報をチェックして計画することをおすすめします。
迷ったことがあれば、農協の営農指導員さんや飛騨地域の病害虫防除所に相談するのが確実です。実際の圃場を見てもらえば、安心度も高まりますよ。
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